IoTを社会で活かすエンジニア 活躍が期待されるIoTエンジニアに求められるスキルとは

IoTエンジニアが身につけるべき技術

IoTとは、様々なモノがインターネットで接続され、情報をやり取りし、新しい価値を創造することができる技術である。例えば、ペットの首輪やアクセサリーにペットの動作や仕草を読み取る装置を組み込んで、その内容をPCに送信し、ペットの心情を分析して表示できるようになれば、擬似的にペットと意思の疎通が行えるようになる。このように今まで不可能と考えられてきたことも、小さなチップや装置と通信を組み合わせて実現できる可能性が見えてきた。

IoTの可能性をより広げ、実現に近づけるためには、エンジニアは大きく分けて2つの技術を習得しておくことが望ましい。
一つ目は「組み込み技術」である。これは、小さなチップや装置に意図した動作を行わせるプログラムを搭載するために必要となる。だが、記憶容量のサイズが小さかったり、利用できるプログラム言語が決まっていたり、様々な制約もあるため、これらの制約を踏まえた上で良質なプログラムを搭載させるには高度な知識が必要となる。
二つ目は「無線技術」である。IoTで利用されるチップや装置は、基本的にパソコンのような有線ではなく、無線でインターネットに接続される。この無線を用いるときにも様々な条件がある。例えば、電波を送信するには電源が必要であるが、バッテリーの使えない超小型のチップを利用する場合は、受信機側が動力となる電波をチップに送り、作動したチップを介して返信される電波を受信機が読み取る工程が必要になる。つまり、電波を送る受信機を設置できる場所でしか、このチップは使えないことになるのだ。このように機器の特性を考慮した運用が大事になってくる。
向上心を持って臨めば、これらの制約をいかに突破するかを考えることも楽しみの一つとして捉えることができるだろう。